中年メディア編集長が日々思うことや時事ニュースをお届けします。

メディア編集長の日々徒然

ホビージャパン炎上 転売容認発言について

2021年7月25日

ホビージャパンが炎上している。それはツイッター上で中の人が転売を容認する発言をしたからだ。

ホビージャパンというのは、出版及び模型・玩具・ゲームの開発・輸入・販売を行っている日本の企業。主な雑誌として『月刊ホビージャパン』『カードゲーマー』『アームズマガジン』がある。社員数は130名(2020年3月現在)ということでそれ程大きな会社ではないが1969年から続く歴史ある企業である。(wiki)

元になったのは、ホビージャパン編集者のSNS
※該当のツイートは現在見ることができない

「転売を憎んでいる人たちは、買えなかった欲しいキットが高く売られてるのが面白くないだけだよね?
頑張って買えばいいのでは?頑張れなくて買えなかったんだから、頑張って買った人からマージン払って買うのって普通なのでは。」

このツイートに対して、「いや、だめでしょう」「業界に関わる人が言う?」など問題になっていたのも。

ホビージャパンの謝罪

それを受け、ホビージャパン社は以下の謝罪文を掲載。

「これは当該社員が勝手につぶやいたことであり、会社としての見解とは全く異なる」。
そしてこの社員に対して、社内規定に従って厳正に処分すると発表している。

転売は以前より問題になっていたが、基本的なスタンスとして国は転売を容認している。
コロナ渦という特殊な状況下での「マスク転売」などは転売が禁じられたこともあった。
またチケットなどは反社会的勢力が間に入っているケースも多いために原則禁止になっている。

また当然ホビージャパンのオンラインショップでは転売行為禁止にしている。

ガンプラの転売状況(メルカリ)

実際にガンプラなどの模型の転売がひどいことになっている。
欲しい人でもなかなか買えない。努力云々ではどうしようもないというツイートが多数みられる。

実際にユーラヴェンガンダムプラモデル1/144スケール(定価1760円)が3000を超えてメルカリで売れている。

以前は薄利多売で値引きが基本だった。しかし販売数を減らすことでプレミア感が増し買いたくても買えない状況になっていった。このような状況で当たり前だが転売ヤーが目をつける状態へ。

メーカーにとっては、今の状況の方が心地よいのだろう。薄利多売で、売れなければ在庫を多く抱え値引きせざる負えない。そこまでするなら数は売れなくても定価で売りたいだろう。数をしぼってプレミア感を出したいだろう。その方がメディアに騒がれて話題にもなる。

言ってみれば、メーカーも販売店も物が売れれば「転売ヤー」でも「一般顧客」でもどちらでも良いということだ

だから転売屋を認める発言をした。

関係者自らが転売?

だがツイッター上でこういう発言もあった。

どうやら自ら転売をしている可能性がある。だとしたらこのような発言になるのも当然だ。
これこそが一番最悪なケース。

やはり「企業側がこれを言ったら駄目だろう」という批判も当然。思ってはいても言っては駄目。転売ヤーと一般ファン数を考えればわかるはず。
むしろ転売ヤーを根絶しなければいけない立場。どうすれば欲しい人に行き渡らせるかを考えるべきだ。

最近特に、企業の広報ツイッターアカウントでの不適切なツイートが目立つ。
わざわざ会社に許可など取らずにつぶやいているからだろう。

たまに本音が見え隠れするのが面白いが、企業にとっては命取りになるかもしれない。
それでもなんとか窮屈なツイートにならないで欲しい。