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メディア編集長の日々徒然

持続化給付金の「中抜き」に564社が関与していたのが判明

国の事業である「持続会給付金」で再委託や外注が繰り返された問題で、経済産業省が公表。
事業に関与(受注額が100万円以上)した企業は564社であることがわかった。そのうち受注額1億円以上は64社のみ。

下請けは最大で驚きの9次。

この調査の結果、経済産業省は「手続きや取引の適切性を確認した」と結論づけた。

いったい564社がどの程度なのか下の図でわかる。1つの事業でこれほど企業が関係していたとは。

持続化給付金事業の元請けは一般社団法人サービスデザイン推進協議会(サ協)。
当初の契約額は769億円だったが、申請件数減少に伴い、実際の支払額は669億円で確定。

検査対象となったサ協が担当した持続化給付金の申請数(2020年5月~9月)は約336万件で給付額は計4兆3700億円だった。
336万件の申請数を契約額で割ると、申請1件当たり約19,910円となる。

持続化給付金事業のお金の流れ

以下の図が持続化給付金事業のお金の流れだ。


図:東京新聞より

この図を見ると「サ協」が事業を受諾し、その後5%の中抜き後に電通へ再委託。
その電通も

1次:サ協が委託。
2次:サ協が電通に委託(サ協が5%中抜き)
3次:電通が電通グループ4社へ委託(電通が13%中抜き)
さらに4次~9次で550社以上で中抜

もちろん、何もやらずに「中抜き」だけしているわけではない。そのには「一般管理費」なるものが存在する。
担当者は「一般管理費の内訳は開示していないが、全てが利益になるわけではない」と回答している。

関係者は「サービスデザインは窓口で、実態は電通だ」と明かす。その上で「一般社団法人を間に挟むことで国の検査の目を逃れやすくなる」と利点を挙げた。法律上、会計検査院が直接検査対象にできるのは委託先までだ。野党議員は「一般社団法人が予算監視を逃れる隠れみのになっている」などと批判する。

電通広報部は「多くの専門性を有する団体・企業で構成され、弊社1社が設立したものではなく、会計検査院からの検査を逃れやすくする意図なども一切ない」と回答(東京新聞より)

一般社団法人サービスデザイン推進協議会は何者なのか

一般社団法人サービスデザイン推進協議会の法人概要を見るといろいろな企業の共同体であることがわかる。
→法人概要:一般社団法人サービスデザイン推進協議会

代表理事の役員がこの3社。株式会社電通グループ、トランスコスモス株式会社、株式会社パソナ。他にも理事や社員として多くの企業が参加している。

国から大規模事業を共同会社で請負、それを分配して利益を得るという構図が見える。
関連している企業(身内)に利益を分配していかないと参加している意味がない。その結果500社を超える下請け構造となった。

持ちつ持たれつ。いかにも日本式の古臭いやり方だ。

問題点と見直し

今回、経産省は「手続きや取引の適切性を確認した」と結論づけた。問題はなかったということだ。

1社ごとの利益は小さくてもグループ全体として積み上げれば大金になる。法律上は問題ないとしても、明らかに税金の使い方として正しくはない。おそらくはこういう流れを長きに渡って行ってきたのであろう。

多くの批判の元、経産省は今回の検査に先立ち、2020年12月に民間委託のルールを見直した。


図:東京新聞より

別の事業者への再委託比率が50%を超える場合は、受託事業者の実施体制について確認を求める。事業費が10億円を超える委託事業などについて適用。

しかし理由が説明できれば、一部の省庁では禁止している金額ベースで50%を超える再委託や、グループ企業への外注を認めた

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