中年メディア編集長が日々思うことや時事ニュースをお届けします。

メディア編集長の日々徒然

アイドルの恋愛禁止は時代遅れなのか

2021年8月8日

ハロプロのJuice=Juiceメンバーであった高木紗友希が2021年2月12日に脱退し、所属事務所とも3月31日で契約が終了した。
その原因が文春砲だ。人気アーティストである優里と半同棲だったのが報じられたからだ。

即日の脱退だった。

高木紗友希のJuice=Juiceでの活動終了

※ハロープロジェクト公式サイトより

この問題を受けて、アイドルの恋愛の是非について議論となった。

私は20年程前にモーニング娘。のファンであった。辻ちゃん、加護ちゃんが入った頃からだ。
今は惰性で見るくらいではあるが、一応アイドルを長く見ていての感想となる。

私個人の意見としては「アイドルが恋愛しても問題なし」だと思っている。
いくらアイドルと言っても20歳前後の一番恋愛に興味がある年頃。この時期は人間的にも未熟であり、成長するためには恋愛も必要だ。
逆に恋愛を無理に禁止されていれば、後に人として情緒が不安定になる可能性があるとさえ思っている。だから多少の恋愛はした方が良い。

そうは思ってみても現実で考えるとそれは無理だろう。

それは「恋愛感情を利用して金儲けをしている」からだ。

アイドルは恋愛感情で商売している

同じCDを何枚も買ったり、グッズ購入、イベントやコンサート等に常に参加している濃いファンは恋愛感情を持っているだろう。たとえ実際には付き合えないとしても擬似的に恋愛している。部屋に帰ればアイドルグッズに囲まれて幸せな生活を満喫しているのだ。

もちろん純粋に恋愛感情抜きにして応援している人もたくさんいる。同性含めこちらの方が数も多いだろう。だがどれだけ商売につながるのかは疑わしい。やはり毎回多数のCD、Tシャツやペンライトなどの応援グッズなどを購入している濃いファンが支えているのが現状だと思う。

冷静に考えれば若い性を充てがって非常にエグい商売をしているわけだ、このアイドル業界は。
若ければ若いほど、未熟であれば未熟であるほど商品価値が高く、しかもある程度売れるまでは低賃金でこき使うことができる。運営側が支払うのはお金ではなく「夢」だからだ。夢を見させるためにあくどい方法でお金儲けに走っているのが今のアイドル業界だ。

歳を取ればまた若い血を入れれば良い。新陳代謝を繰り返せばいくらでも長く商売ができる。まさにローリスク・ハイリターンの世界。日本全国に「ご当地アイドル」が存在するのがその証拠と言えるだろう。

CD1枚で一回握手。15秒のオンライン会話、3枚でチェキ、5枚でイベント参加券などなど・・・・・性的搾取としか思えないことを次々とやってくる。

ここまで度を超えて性的商売をしてくれば恋愛感情に発展しても無理はない。〇〇ちゃんに認知されたいとの一身で段ボールごとCDを購入するファンもいるくらいだ。それを充てにして商売をしている。もうこんなのは健全ではない。

いつから接触可能な身近なアイドルと化したか

いつからなのか。それはAKB48の誕生からだ。毎日会いに行けるアイドル。握手券をつけたのもこの頃だ。また総選挙と称したダンボールでの箱買い応援。当然接触イベントで多いほうが利益が出やすい。今ではほとんどのアイドルグループで接触イベントを行っている。

AKB48は2011年の2月から今まで38作連続CDシングル100万枚以上を記録している。それがまだ継続中だ。今の御時世CDを購入する人は少なくなったが、未だに100万枚以上購入されていることに驚く。

今ではAKB48、SKE48、NMB48、HKT48、NGT48、STU48、JKT48、BNK48、MNL48、SGO48、CGM48、DEL48、MUB48
坂道シリーズとして乃木坂46、櫻坂46、日向坂46、吉本坂46など・・・全国に世界中にその波は広がっている。

アイドル事業は簡単に始められるし、簡単に止められる。初期投資もそれほど必要ない。有名になりたい少年少女達は至るところにいるわけだから。それはアイドルに限らず、芸能と呼ばれる業界では当たり前なのかもしれない。

事務所にしてみれば、慈善事業じゃないんだからお金が儲からなければやる意味がない。そのためには「恋愛禁止」が必須なのだ。なぜならば彼女、彼氏がいるアイドルに誰が大金を貢ぐのか。それは経験上わかっているからそのような対応をとる。

恋愛は電波していく。若さは未熟さでもあり、他のメンバーが恋愛していれば当然憧れる。自分も恋愛したいと当然思うだろう。自分を好きになってくれる人がファン含め周りには大勢いる。それほど苦労しなくとも恋愛できる環境だ。これを認めていれば商売が成り立たなくなってしまう。

アイドル全てが悪というわけではない

アイドル事業の全てが悪と言うわけではない。アイドルを目指す少年少女は後をたたない。

歌って踊って輝いているアイドル。それだけ憧れ惹きつける程の魅力があるのだ

歌やダンスを通して自分自身を表現して成長させる。そこに生きている価値を見いだせる。そして純粋に一人でも笑顔にそして幸せになってくれれば、それだけで頑張れる糧になるのだ。アイドルヲタにとっても、その成長しているパフォーマンスを見るだけで笑顔、勇気、希望を見いだすことができる。

アイドルになって有名になる。数々のスポットライトが自分に照らされる。それが結果として自己肯定感に繋がっていく。そう、お互いがWin-Winになれる可能性があるのがアイドルだ。

さいごに

恋愛を認めてもらうにはアイドルを飛び越えてアーティストになるしか無い。歌やダンスの説得力で商売するしかない。そのためにはカリスマ性が必要条件だ。だが、そこまで行く人は年に何人でてくるのだろう。運やコネも当然必要になってくる。

私の場合、恋愛感情は皆無だ。ただ単に「夢に向かって日々がんばっている」アイドルを純粋に応援したいだけ。皆に幸せになってほしい、成功してほしい、報われてほしいと、ただただ願っている。だから恋愛して幸せにもなってもらいたい。

だがその反面、きっとそういうライトな奴だけでは商売にならないんだろうなとも思う。